カッコよくて美しいアルファベットについて日々調査している私。
そんな中でよく見かけるのが筆記体に関する情報です。
アルファベットで美文字を書きたい人の中には、筆記体をマスターしたいという人たちもいるはずですよね。
確かに、海外の昔の文書などは筆記体で書いてあることが多く、その文字を見ているだけでうっとりしてしまいます。
しかし、私は筆記体をキレイに書きたいという気持ちは全くありません。
美文字に興味がある私が、一体どうしてそう思うのでしょうか。
今回は、その理由をお伝えしますね!
そもそも筆記体とは?
筆記体についての私の意見をお伝えする前に、そもそも筆記体ってどのような字体のことをいうのでしょうか。
筆記体は、英語で言うと「cursive」で、ペン先を紙から離さずに書く書体のことです。
思い出しながら書いてみました。こんな書体のものです。
(下手っぴーなのは、お許しください)
海外の歴史を調べていると、ビジネスの世界で公式の文書を書くときに使われていたみたいですね。
私が中学生のころに習った筆記体は、きっと「スペンサリアン」という種類です。
19世紀後半~20世紀前半に、「スペンサリアン」という書体はビジネスシーンだけでなく、海外の学校教育などにも導入されていったようです。
おもしろいことに、時代とともに主力の筆記体の書体も変わっていきます。
先日、ネット検索したときにイギリスに留学している小学生が学校で筆記体を習っているけど、ちょっと書体が変わっていると思いました。
紙からペン先を話すことなく、スラスラと文字を書くわけですから、そのスピードがビジネスの世界で必要だったわけですね。
いまでも教育熱心なお子さんが通うようなプライベートスクールでは、筆記体を教えているみたいですね。
筆記体が書ける子供たちの方が成績が良いというデータがあるみたいです。
ちょっと調べてみましたが、手書きをすることが脳に良いという研究結果であって、別に筆記体である必要はない気もしますが・・・
つまり「ブロック体でも手書きなら同じ効果があるんじゃないか?」ってことです。
でも、デジタル化が進む中で筆記体を手書きする機会が減ったため、日本の中学校では教えていないという話を聞きました。(先生によるみたいです)
海外でも同じ傾向にあります。
ざっくりと筆記体とは何かを説明したので、今度は私の見解をお伝えしますね!
私が筆記体に興味のない理由
なぜ美文字に興味のある私は筆記体には興味がないのか?
その理由についてお話します。
1.筆記体は私の美文字の定義とかけ離れている
単純明快に言うと、筆記体は私の好きな美文字とは違うんです。
特に「スペンサリアン」とかそれ以降に有名になった筆記体。
よく教科書に見本が出ている「あの筆記体」は、私にとって美しく感じられないんですよね。
特に、私がさっき書いてみた筆記体の中にある「w」と「r」のつなぎ方とか、大文字の「I」とか、カタチがカッコ悪いと思うんですよ。
勿論、昔のアンティークな感じの書類に書かれた正式な文書にはカッコイイと思えるものもあります。
でも、一般的に誰が書いた筆記体に対しても、「うわぁ~、美しい~。しびれるわぁ~」とは思わないんです。
2.筆記体は実用的じゃない
仮に筆記体を上手に書けるように練習したとしても、実際に使うことって少ないんですよね。
欧米では印鑑の代わりにサイン・署名を使いますが、その時くらいですよ、筆記体っぽいものを書くのは。
英語の試験では、筆記体では試験官の方が読みにくいので、ブロック体を推奨されます。学校の英語の授業でもブロック体を書かせる学校がほとんどだと思います。
自分の書いた筆記体ですら読みづらいのに、人の書いたものなんか読みたくないです。
3.大文字の形が嫌い
私の勝手な好き嫌いですが、筆記体で書くときの大文字の形が嫌いなんです。
特に「I」や「J」、「Z」が嫌いです。
小文字とカタチが異なるからでしょうね。
読みにくいんです。
「I」という文字は文頭に来ることが多いので、中学生のころ、筆記体で書くときに嫌だった記憶があります。
そんなに早く書けない
本来、筆記体を使う理由は速く書けるからです。
が、書き慣れていない私にとって、筆記体で書こうとすると余計に遅くなります。
さっきお伝えした嫌な文字が出てくると余計にスピードが遅くなって、効率が悪いんですよね。
筆記体を書くことに注意を奪われるくらいなら、書いている英文にもっと関心を払って、中身を濃くしたいんです。
所詮、筆記体なんて単なるツールですからね。
使うツールに惑わされるくらいなら、使わない方がいいと思うんです。
4.学校で習う筆記体からは自由を感じない
筆記体を推奨する人たちの中には、筆記体の方が子供たちの創造性を豊かにする働きがあると主張する人がいます。
しかし、私の知っている限りでは、創造性どころか、「筆記体とはこのようにして書くべきだ」というルールが厳密に決められていて、自由度がありません。
筆跡鑑定があるように、文字には書き手の心や性格などを映し出す力があります。
なのに、それを押さえつけて、みんなと全く同じ文字が書けるように練習したり、違っていたら減点されたりする。
そんな教育ならやらない方がいいと思います。
文字はアートです。
文字は自己表現のツールです。
それなのに、あまりに窮屈すぎますよね。
海外のものに触れているのに、日本の窮屈さを思い出したくありません。
以上、4つの理由をお伝えしました。
最後に
私は、どうしても筆記体を書かなくてはいけないときは、敢えてパソコンを使い、筆記体の書体で文章を作ることに決めています。
そうすれば、上手な筆記体で書くことができますし、読みやすいです。
特に気に入っているものは、Zapfino Extra(ツァプフィーノ・エクストラ)という字体です。
著名なカリグラファー(フォント・デザイナー)たちがデザインしたものでMac OSXに登用されています。
ご存知の方が多いかもしれません。
だから、どうしても筆記体で書かないといけないときは、このフォントを活用して、その美文字っぷりを味わっています。
厳密に言えば筆記体とは言えないかもしれませんが、自分自身の美の基準だけは妥協しないようにこれからもカリグラフィーをマスターする道を歩み続けたいと思います。
筆記体に取り組むことは一生ないかもしれませんけどね。。。