アップルの創業者スティーブ・ジョブズ。
2005年、スタンフォード大学卒業生に向けて行った彼のスピーチを覚えている人は多いのではないでしょうか。
カリグラフィーに興味のある人であれば、必ず気になるジョブズさんのスピーチの部分はココですよね。
Reed College at that time offered perhaps the best calligraphy instruction in the country. Throughout the campus every poster, every label on every drawer, was beautifully hand calligraphed. Because I had dropped out and didn’t have to take the normal classes, I decided to take a calligraphy class to learn how to do this. I learned about serif and sans serif typefaces, about varying the amount of space between different letter combinations, about what makes great typography great. It was beautiful, historical, artistically subtle in a way that science can’t capture, and I found it fascinating.
要するに、ジョブズさんが大学をドロップアウトした後で、カリグラフィーのコースをその大学で受け、どれだけ感銘を受けたかを語っていたんです。
そのことが話題になることはあったのですが、いったいどんな人からカリグラフィーを習ったのでしょうか。
とても興味が湧いてきたので、調べてみました。
スティーブ・ジョブズの大学生活
ジョブズが後に退学することになる大学は、Reed College(リード大学)という名前ですよね。
アメリカのオレゴン州に位置するリベラルアーツ・カレッジで、生徒数も1500名くらいの小さな良い大学です。
ジョブズがここに入学したのが、1972年でした。
それから1年後には、退学してしまうわけですが、退学後もキャンパスをうろついていたわけですね、学費も払わずに。
そして出会ったのが、カリグラフィーのクラスです。
もう卒業する必要がないので、専攻とは全く関係のないクラスを楽しみながら取れる立場にあったんでしょうね。
アメリカのリベラルアーツ系大学だったら、3年次までは専攻をはっきり決める必要がないため、ジョブズさんが何を専攻する予定だったのかはわかりません。
スティーブ・ジョブズのカリグラフィーの先生の名は、ロバート・パラディーノ
リード大学で当時カリグラフィーを教えていた先生の名前は、ロバート・パラディ―ノさんです。
元々は、僧侶だったというパラディーノさんは、クラリネット奏者の女性と恋をして結婚することになったので、いったん僧侶をやめて、リード大学でカリグラフィーを教えていたようです。
(奥さんが他界されてから、また僧侶になったそうですが・・・)
ジョブズに多大なる影響を与えるくらいですから、カリグラフィーの腕前も確かなものです。
彼の美しいペンさばきをご覧ください。
ほんと、カリグラフィーの達人が書いている姿を見るだけで、心がすーぅっと癒されます。
私も早くこれくらい上手になりたーい!
と言いながら、最近練習をサボってしまっていますね。
このままでは、無理ですよね。
毎日コツコツも大事だけど、私の場合、カリグラフィーは3か月くらい夢中になって取り組んだ方が上達しそうな気がします。
ジョブズさんもカリグラフィーに魅せられて、没頭していた時期があったのかもしれませんね。
リード大学のカリグラフィー・レッスン風景
スティーブ・ジョブズのスピーチの影響もあるのか、リード大学ではカリグラフィーへの想いが強いらしく、いろいろ調べてみると、過去のクラスの写真やカリグラフィー作品の画像を大切にもっているようでした。
あるサイトでは、カリグラフィーのレッスン風景も垣間見ることができます。
以下のページを訪れて、ずぅ~っと下の方までスクロールしてみてくださいね。
こんな風にスティーブ・ジョブズもレッスンを受けていたんじゃないかと思うとワクワクします。
彼がカリグラフィーに魅了されて、それをパーソナル・コンピューターに取り入れようとする気持ち、とってもよく分かります。
たくさんのフォントを使って、パソコンで文章を書くことができるのは、ジョブズ様のお陰なのかもしれないわ。
ありがとう、スティーブ♡